高齢者介護事業
最近、介護事業に参入しようとする企業様が増えております。2014年度の介護保険サービスの市場規模は約10兆円を突破しており、2025年ではその市場規模は約20兆円を超えると言われております。
75歳以上の高齢者人口は、2012年8月には約1,511万人ですが、2025年には約2,179万人となります。
また、介護事業は、介護が必要な方に対する支援ですから事業内において衣食住すべてが行われることになります。例えば、農業をされている方は米や野菜を提供することによって支援することができますし、飲食店の方はおいしい料理を提供するノウハウが生きてきます。建設会社においては事業所開設のために施設を建設することになりますし、施設作りのためのノウハウが個人向けのバリアフリー住宅に活かすことができるのです。ようするに、今事業をされていていることと相乗効果を高めやすい事業なのです。
介護保険法の適用を受ける高齢者介護事業には以下の種類があります。
( ※予防…介護予防サービスがあるもの。地域…地域密着型サービスがあるもの。)
介護の相談・ケアプラン作成 | ||
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・居宅介護支援(ケアマネジメント) | - | ‐ |
自宅に訪問 【訪問】 | ||
・訪問介護(ホームヘルプ) | 予防 | ‐ |
・訪問入浴 | 予防 | ‐ |
・訪問看護(訪問看護ステーション) | 予防 | ‐ |
・訪問リハビリ(訪問リハビリステーション) | 予防 | ‐ |
・夜間対応型訪問介護 | ‐ | 地域 |
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | ‐ | 地域 |
施設に通う 【通所】 | ||
・通所介護(デイサービス) | 予防 | ‐ |
・通所リハビリ | 予防 | ‐ |
・療養通所介護 | ‐ | ‐ |
・認知症対応型通所介護 | 予防 | 地域 |
訪問・通い・宿泊を組み合わせる | ||
・小規模多機能型居宅介護 | 予防 | 地域 |
・複合型サービス | ‐ | 地域 |
短期間の宿泊 | ||
・短期入所生活介護(ショートステイ) | 予防 | ‐ |
・短期入所療養介護 | 予防 | ‐ |
施設等で生活 | ||
・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) | ‐ | ‐ |
・介護老人保健施設(老健) | ‐ | ‐ |
・介護療養型医療施設 | ‐ | ‐ |
・特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホーム、サービス付高齢者向け住宅 etc) | 予防 | ‐ |
地域密着型サービス/地域に密着した小規模な施設等 | ||
・認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | 予防 | 地域 |
・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 | ‐ | 地域 |
・地域密着型特定施設入居者生活介護 | ‐ | 地域 |
福祉用具を使う | ||
・福祉用具貸与 | 予防 | ‐ |
・特定福祉用具販売 | 予防 | ‐ |
介護事業をはじめるには?
介護保険の適用を受ける介護事業をはじめるには、都道府県や市町村による「指定」を受けなければなりません。
「指定」を受けるための要件
指定を受けるための要件は、指定を受けようとするサービスの種類によって違いますが、各サービス共通の要件として、以下のような要件を満たす必要があります。
- 申請者が法人であること(社会福祉法人、NPO法人、一般社団法人、株式会社など)
- 定款の目的に介護保険法に基づくサービス事業を行う旨の記載があること
- サービスごとの人員基準を満たしていること
- サービスごとの設備・施設基準を満たしていること
- サービスごとの運営基準を満たしていること
これらの要件を満たすために必要な定款の変更手続き・人員の確保・設備や施設の改修工事等については、申請時には完了していることが原則となります。
障がい福祉サービス事業
障害者総合支援法に規定される障害福祉サービス等を提供する事業者・施設は、サービスの種類および事業所ごとに、都道府県や市町村の「指定」を受ける必要があります。
障がい福祉サービスには、個々の障害のある人々の障害程度や心身の状況、置かれている環境をふまえ、利用者個人に支給決定が行われる「自立支援給付」と、地域の実情に応じたサービスを提供できるよう市町村が自主的に実施する「地域生活支援事業」に大別されます。
さらに、「自立支援給付」は、障害者に対して介護等のサービスを主に提供する『介護給付』と、障害者に対して自立した日常生活や社会生活が送れるように訓練等のサービスを主に提供する『訓練等給付』の2つに分かれます。
※障がい福祉サービス一覧
自 立 支 援 給 付 | |||||
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介 護 給 付 | 居宅介護 | 居宅で、入浴・排泄・食事等の介護を行います。 | |||
重度訪問介護 | 常時介護を要する障害者に、入浴・排泄・食事等の 介護、外出時の移動中の介護を行います。 | ||||
行動援護 | 障害者が行動する際の危険を回避するための援護 や外出時の移動介護等を行います。 | ||||
同行援護 | 視覚障害者の外出時に同行し、移動の援護その他 必要な援助を行います。 | ||||
療養介護 | 医療機関で医療や介護を必要とする障害者に、療 養上の管理・看護・介護、日常生活の世話等を行い ます。 | ||||
生活介護 | 障害者支援施設で、手工芸や軽作業等の活動の場 を提供し、介護や日常生活上の支援を行います。 | ||||
短期入所 (ショートステイ) |
介護者が病気などの理由で介護できない場合に、 施設に短期間入所させ、入浴・排泄・食事等の介護 を行います。 | ||||
重度障害者等包括支援 | 常に介護が必要な重度の障害者に、居宅介護等の 複数のサービスを包括的に提供します。 | ||||
共同生活介護 (ケアホーム) | 介護が必要である障害者に、住まいの場を提供し、 日常生活のお世話や介護等を行います。(平成26 年4月1日から「共同生活援助」に?元化) | ||||
施設入所支援 | 生活介護または就労移行支援もしくは自立訓練の サービスを利用する障害者に対して、主に夜間に障 害者支援施設で介護等を行います。 | ||||
訓 練 等 給 付 | 自立訓練 | ||||
機能訓練 | 身体障害者に対してリハビリテーションや歩行訓練 等の身体機能向上のための訓練を行います。 | ||||
生活訓練 | 知的障害者・精神障害者に対して食事や家事等の 生活をするための能力を向上させるために必要な 訓練を行います。 | ||||
就労移行支援 | 一般企業に就職を希望する 65歳以下の障害者に 対して、就労への移行に向けた訓練・指導、および 企業での職場実習や職場探し等のサポートを行 い、職場への就労・定着の支援を行います。 | ||||
就労継続支援 | |||||
雇用型 (A型) | 障害者と雇用契約を交わして就労の機会を提供し、 一般企業への就職に向けた訓練・指導を行います。 | ||||
非雇用型 (B型) | 障害者と雇用契約を交わさずに就労の機会を提供 し、就労への移行に向けた訓練・指導を行います。 | ||||
共同生活援助 (グループホーム) | 介護の必要のない障害者に、住まいの場を提供し、 日常生活のお世話を行います。 | ||||
地域生活 支援事業 |
相談支援、移動支援、 手話通訳等派遣 等 | 地域の実情に応じて実施 |
※障がい福祉サービスは様々なサービスの種類がありますが、事業者は1つのサービスを提供するだけでなく、複数のサービスを組み合わせて提供することもできます。
障がい福祉サービス事業を始めるには様々な手続きが必要になってきますが、提供するサービスの種類によって要件や手続きに違いがありますので、どの種類のサービスを提供したいのか、事前に確認する必要があります。
「指定」を受けるための要件
指定を受けるための要件は、指定を受けようとするサービスの種類によって違いますが、各サービス共通の要件として、以下のような要件を満たす必要があります。
- 申請者が法人であること(社会福祉法人、NPO法人、一般社団法人、株式会社など)
- 定款の目的に障がい福祉サービス事業を行う旨の記載があること
- サービスごとの人員基準を満たしていること
- サービスごとの設備・施設基準を満たしていること
- サービスごとの運営基準を満たしていること
これらの要件を満たすために必要な定款の変更手続き・人員の確保・設備や施設の改修工事等については、申請時には完了していることが原則となります。
障がい福祉サービス事業を始めるには、事業所を設置しようとする都道府県や市町村の「指定」を受ける必要があります。その指定は、サービスの種類及び事業所ごとに受けなければなりません。
すなわち、複数のサービスを組み合わせて提供しようとする場合は、それぞれのサービスごとに指定を受ける必要があります。
事業所の指定に必要をされる要件・手続き等はサービスの種類ごとに異なります。行政書士はこれら障がい福祉サービス事業の指定申請に関する書類作成等の業務の専門家です。
介護・福祉事業の指定申請のことなら行政書士向井総合法務事務所へご相談ください。社会保険労務士とも提携しておりますので助成金のご相談も賜わっております。